
日本サッカー協会(JFA)は3月25日の韓国戦、3月30日のモンゴル戦に臨む23人のメンバーを発表した。その内訳は、9名の海外組と14名の国内組。国内組の中では江坂任や山根視来、坂元達裕ら8名が初招集となった。 【写真】3月シリーズには吉田麻也、遠藤航、南野拓実ら9名の海外組が招集された
冨安をA代表に選出した理由は「コアメンバー」
所属クラブの事情や国の制限、その他のケガなど事情により、3月シリーズは海外から9名を招集し、国内からは14名を選出した。オンラインによるメンバー発表会見に臨んだ森保一監督は、「代表初招集の選手たちが8人、私が監督になってから初めて招集する選手を含めれば10人が『初招集』です。なぜ彼らを招集したかと言うと、それは普段のJリーグで存在感を持って、チームの中で輝くプレーをしてくれているからです。われわれがスカウトする中で、彼らの力を借りてチームを編成し、韓国戦、モンゴル戦で勝利できると考えました」と初招集した国内組について、招集理由を説明した。 また、8名の初招集組についてはこんな期待も口にしている。 「代表初招集の選手たちは、まだ経験値は浅いところがありますが、この代表の活動を通して刺激を受けてもらい、この短期間でも成長してもらって、所属チームに帰ったときに、代表での経験が、彼らの日常でのチームの活動につながればうれしいと思っています。戻ったチーム全体が、代表活動した選手によって活性化されること、ひいてはJリーグの試合が、全体的に盛り上がることを期待しています」 今回の3月シリーズは、U-24日本代表(東京五輪世代)もU-24アルゼンチン代表と2試合を戦うことになっており(3・26東京、3・29北九州)、A代表とのすみ分けが注目されていた。U-24世代でA代表に加わったのは、冨安健洋のみとなった。そのことについて指揮官は以下の通り、説明している。 「今回のA代表、U-24の2チームの編成について、ワンチーム2カテゴリーで、われわれは一つのラージグループを形成し、試合に臨むことを考えています。A代表はもちろん、この状況の中でのベストのチームをつくるという考えです。また、U-24の戦いにおいては、基本的に東京五輪世代の選手たちはアルゼンチン戦に回ってもらい、勝利を目指して戦ってもらって、個々のレベルアップにつなげてもらいたいと思っています。
U-24の選手では冨安が一人、A代表に入っていますが、彼はずっと(A代表で)コアなメンバーとして試合に出られるだけのプレーを見せてくれています。所属チームでもそういうプレーを見せてくれていますので、彼には来てもらいました。他にももちろん、A代表でプレーできる選手はいますし、スタメンでなくともサブのメンバーとして入って戦うこともできますが、絶対的なスタメンでないのであれば、U-24代表の世界的な強豪であるアルゼンチンとの試合に回ってもらい、プレー時間が長くなる方が今後の成長につながる。その先のオリンピックに向けての強化にもなるし、さらにその先のA代表のつながっていくと考えました」 日本代表は3月25日に韓国戦(親善試合)、30日にモンゴル戦(W杯2次予選)を戦う。親善試合ながら、よりプレッシャーがかかるのは韓国戦の方だろう。そんなアジアのライバルとの一戦について、森保監督は「魂を込めて戦えるように準備する」と意気込みを語った。 「まずは目の前の一戦一戦に最善の準備をして、ベストな戦いをするというこれまでの考え方を準備の部分で続けたいと思っています。日韓戦で応援してくださるすべての皆様に喜んでいただけるような勝利を目指して戦いたい。日韓戦というと、多くの皆さんが普段の一戦とは違う気持ちで見てくださるということも感じながら、われわれは魂を込めて戦えるように準備したいと思います」 「現状のベスト」を準備して臨む3月シリーズ。森保ジャパンが目指すのはもちろん、連勝だ。