東京五輪でカナダのフェンシングチームのホストタウンになっている沼津市は二十六日、カナダ代表が七月十二〜二十二日、市内で事前合宿を行う見込みだと発表した。市が同国競技連盟に新型コロナウイルスの感染防止対策を説明し、「実施したい」と回答を得た。市民と選手の直接の交流はできないため、オンラインで代替できないか検討する。感染状況によっては中止の可能性もある。 (渡辺陽太郎、山中正義)
カナダ代表はJR沼津駅北口近くの「キラメッセぬまづ」多目的ホールで練習を行い、隣接のホテルに宿泊する。ホテルは一フロアを貸し切り、食事場所や練習会場へ移動する階段やエレベーターを限定。一般宿泊客らとの接触を可能な限り避ける。
市も受け入れ対応の職員を限定。大会組織委などの指針通り毎日、PCR検査を受け、感染拡大のリスクを減らす。
海外チームのホストタウン自治体は対応に苦慮している。三島市と御殿場市、富士宮市はいずれも、合宿を行う予定の国の競技協会、連盟の意思を確認し現在、実施に向け準備を進めている。ある市の担当者は「県内に緊急事態宣言が発令されるなど状況が変われば意思を再確認する。市側から中止を求めることは難しい」と話した。
一方、五輪の柔道モンゴル代表の事前合宿を受け入れ予定だった伊豆の国市は、同国競技連盟と協議し中止を決めた。モンゴルで感染が拡大し日本への渡航が困難となっているためという。
八月のパラリンピック代表の合宿は実施予定だが感染状況により変更もある。下田市は、米国サーフィンチームの事前合宿を牧之原市とともに行う覚書を交わしていたが、牧之原市に一本化された。
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