
サッカーのモンゴルリーグ2部・ホブドFCに加入する大栄建設(本社・札幌)社員のFW中野歩夢(19)が7日、日本をたつ。6月中旬開幕予定のリーグ戦へ「不安も多少あるが、楽しみな気持ちが強い。FWなので10得点10アシストが目標」と初の海外挑戦へ意を強くした。
選手を目指す人材を雇って支援する、同社のプロジェクト「ワイドPLUS」からの第1号プロになる。週5日、上下水道工事の業務に携わりながら練習。3年時の19年、全国選手権に出場した北海高で養った人間力もあり、仕事先から指名が来るまでになった。それでも里圭介社長(45)は「みんなに仕事ぶりを認められての旅立ち。応援したい」と快く送り出してくれた。中野は「24時間、サッカーのことを考えられるのは幸せ。結果で恩返ししたい」と期待に応えにいく。
トランク1個の日用品に加え、段ボール1箱分のサッカー用品を持って行く。同社の活動を聞いた知人がJ1札幌から譲り受けた、古いモデルの練習着やビブスなどを持参。現地の子供たちに配り、サッカー教室の開催を計画している。「僕を取って頂いた国に貢献できることなら、どんどんやっていきたい」。プレーだけでなく、物資支援の役割も担い、新天地へ向かう。