サッカーの日本代表戦がやけに多いな、と感じた人も多かったのではないか。わずか19日間に9試合。過密日程になったのは新型コロナウイルスの影響だ。日本も相手も感染対策で“軟禁生活”を強いられたが、環境に不慣れな外国勢のつらさは想像に難くない。来日した9チーム中3チームからは陽性者も出た。コロナ下の国際試合で何を感じたのか。
男子の2022年ワールドカップ(W杯)カタール大会のアジア2次予選はコロナで何度も延期されてきた。アジア・サッカー連盟(AFC)は移動による感染リスクを抑えようと、8組ある予選グループそれぞれで途中から集中開催にすることを決め、日本(フル代表)が入るF組は日本開催となった。AFCは6月15日までに全日程を終えるよう通達し、日本は5月28日にミャンマー、6月7日にタジキスタン、同15日にキルギスと対戦。このほかに2試合の強化試合もした。同じ組のモンゴルも来日し、海外勢同士も計3試合を実施した。
東京オリンピックを控える女子日本代表(なでしこジャパン)もこの間に2試合、男子U24(24歳以下)日本代表も日本のフル代表戦を含む3試合をこなした。全12試合のうち、栃木での1試合を除けば11試合が緊急事態宣言下の道府県が会場だった。
開催条件として、海外からの選手、スタッフには出国72時間以内の陰性証明に加え、日本への入国時と入国翌日から3日間の検査すべてで陰性の確認を求めた。しかし日本の男子フル代表と6月3日に対戦予定だったジャマイカは一部選手の陰性証明に不備があり、防疫措置で義務づけられた試合3日前に日本に到着できず、試合は中止になった。ジャマイカはその後、メンバーがそろってU24日本代表と対戦したが、1998年フランスW杯の日本戦で2ゴールを挙げたウィットモア監督は胃腸炎のためホテルで休養。代行したウェート・コーチは「いい経験になった」とは述べたが、「1試合が中止になったのは非常に残念」と振り返った。
来日後の検査で感染が明らかになったのは3回…