柳楽優弥「雄大な風景見にきて」 主演作品「ターコイズの空の下で」26日公開 – 産経ニュース

映画「ターコイズの空の下で」の一場面
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 「ターコイズの空の下で」は、モンゴルを旅して成長する日本人青年を描く道中記だ。「コロナ禍で緊張する日々が続きますが、モンゴルの雄大


映画「ターコイズの空の下で」の一場面
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 「ターコイズの空の下で」は、モンゴルを旅して成長する日本人青年を描く道中記だ。「コロナ禍で緊張する日々が続きますが、モンゴルの雄大な風景を見にきてほしいです」。主演の柳楽(やぎら)優弥(30)に話を聞いた。(石井健)

 「モンゴルの空は、まさにターコイズ(緑がかった青)色でしたね。それでもこの空は、日本ともつながっているんだという意味が込められたタイトルです」と柳楽は語る。

 裕福に育ち、道楽ざんまいのタケシ(柳楽)が、祖父から「生き別れた娘を捜してくれ」と命じられモンゴルに。現れた道案内のアムラ(アムラ・バルジンヤム)は馬泥棒だといい、タケシの観光気分は吹き飛ぶ。荒野で苦難の旅が続く。

 バルジンヤムは、米ハリウッドに初めて進出したモンゴル人俳優。監督のKENTARO(ケンタロウ)は仏パリ在住で、俳優としても欧米の映画、ドラマで活動。日仏モンゴル合作の国際色豊かな撮影現場だった。撮影は2017年。

 「楽しかったですね。監督はエネルギーあふれる人。にぎやかな現場でした。言葉の壁があるから、カメラの脇でずっと、監督が自ら動きの手本を示していた」

 それを見て、デビュー作「誰も知らない」の監督、是枝(これえだ)裕和のことを思い出した。

 「是枝監督は、やはりカメラの横でずっと『こうやってみて』と具体的に動きを指示していた。どうもそういうやり方のほうが、僕は居心地がいい」


「元気を与えられるような俳優になりたい。自分を磨いていかなくては」と語る柳楽優弥 =東京都渋谷区(石井健撮影)
「元気を与えられるような俳優になりたい。自分を磨いていかなくては」と語る柳楽優弥 =東京都渋谷区(石井健撮影)
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 その「誰も知らない」で、第57回カンヌ国際映画祭の最優秀主演男優賞を獲得。14歳だった。日本人初の殊勲を史上最年少でやってのけた。

 「後が、大変でした。受賞してから力をつけていく。右往左往してもがいた」と振り返る。

 今回の作品も独マンハイム・ハイデルベルク国際映画祭で2つの賞をもらった。新人監督の作品が対象の映画祭。独ではベルリン国際映画祭に次ぐ歴史を誇る。

 「この映画は、ドキュメンタリーに似ている。僕、今回はそんなに芝居をしていない。主役はモンゴルの土地のエネルギー、パワー。モンゴルの雄大な風景を見にきてほしい」

     ◇

 <やぎら・ゆうや> 平成2年3月生まれ、東京都出身。映画デビュー作「誰も知らない」で、第57回カンヌ国際映画祭最優秀主演男優賞。今年は、「HOKUSAI」、「太陽の子」、ネットフリックスの映画「浅草キッド」と主演作が控えている。

 「ターコイズの空の下で」は、26日から東京・新宿ピカデリー、3月12日から大阪・シネ・リーブル梅田などで全国順次公開。1時間35分。


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