「第一の責任は私にあると思います」試合後の記者会見で、森保一監督は第一声で自分の責任を認めた。日本代表は7日、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選のタジキスタン代表戦を行い、4-1で勝利した。 【動画】20歳の長友佑都がマルセイユ相手に衝撃のミドルをぶち込む! 国内組が7名先発、DF中谷進之介(名古屋グランパス)、MF川辺駿(サンフレッチェ広島)、MF古橋亨梧(ヴィッセル神戸)が初先発と大きくメンバーを入れ替えて臨んだ。 すでに最終予選進出を決めている中で、東京オリンピックに向けたオーバーエイジ枠としてDF吉田麻也(サンプドリア)、DF酒井宏樹(マルセイユ)、MF遠藤航(シュツットガルト)がU-24日本代表に参加するために離脱。さらにDF冨安健洋(ボローニャ)も東京オリンピック世代のため、特に守備陣は通常と違う陣容となった。
◆気になった立ち上がりのプレー
14-0で勝利したモンゴル代表、10-0で勝利したミャンマー代表と比較すれば、グループ2位に位置するタジキスタン代表は1つも2つもレベルは上のチームだ。世代別では2019年のU-17ワールドカップや2018年のAFC U-19選手権に出場するなど、アジアでも実力を持った国の1つだ。 日本のメンバー変更、そして相手のレベルが上がったことでこれまでの2試合と同じような展開になるとは思われていなかった。しかし、同じ日本代表として活動してきた中で、同等のパフォーマンスを見せられるかに注目が集まっていた。 立ち上がり、日本は高いインテンシティで入った。ファーストコンタクトからその雰囲気を出すと、6分に山根視来(川崎フロンターレ)のスルーパスに反応したFW浅野拓磨が裏を取るとボックス内でシュート。しかし、GKにセーブされると、こぼれ球を古橋が蹴り込み、日本が先制した。 苦しむ可能性もあった中、早い時間帯に先制。このゴールで、普段から出場機会が少ない選手たちの肩の荷がおりてリラックスしてプレーできるだろうと感じた。 しかし、ここからの選択が問題だった。 先制した日本。モンゴル戦やミャンマー戦であれば、さらに相手を押し込んで追加点を狙って行ったはずだ。しかし、負けられないタジキスタンが圧を掛けにくると、それに押されるかのように徐々に後退して行った。 ボランチで先発した川辺は「結果として後ろに重たくなってしまった」とコメント。コンビを組むMF橋本拳人(FCロストフ)は「バランス見ながらやり過ぎたなということはある」と語り、慎重に行き過ぎた結果、押し込まれる展開となった。 最終ラインに入ったDF昌子源(ガンバ大阪)は「簡単なボールの失い方が特に前半は多かったので、自分たちがボールをしっかり持って、コントロールできたらよかったと思う」とコメント。ボランチから後ろが初めての選手が多いことも影響したが、前に押し出すことができず、先制から3分後に失点を喫した。これが2次予選の初失点となった。 「いつかは失点する時が来る」と森保監督も語ったように、失点自体が問題というわけではない。もちろん無失点であることは良いことだが、問題はその失点を生み出すまでの流れ。この流れは、主力組が試合に出ていれば起こらなかったとも想像できる。